勝浦総合法律事務所では、外資系企業にお勤めの方からも、未払い残業代請求のご相談を受けることがあります。
部下なし管理職なのに管理監督者として扱われている」
年俸制だから残業代は出ないと言われた」
「一般的な営業職だが事業場外みなし労働時間制を適用されている」
など、会社の対応や労働者が置かれている状況はさまざまです。

今回は、外資系企業における残業代請求で多い会社側の主張とそれに対して労働者が取るべき対応について、弊所が実際にお引き受けした事例を交えながら解説します。

 

外資系の残業代請求の事例(勝浦総合法律事務所)

まずは、勝浦総合法律事務所で依頼を受けた、外資系企業における残業代請求の成功事例を3つご紹介します。

 

【500万円回収】外資系コンサルタントの事例

外資系のコンサルティングファームに勤務する女性から、未払い残業代請求のご依頼を受け、勝浦総合法律事務所で対応しました。

このケースでは「管理監督者に該当するから」「固定残業代が支払われているから」という理由で、会社側から残業代の支払いを拒否されました。それに対し弊所弁護士は、管理監督者性の否定、固定残業代制の運用不備の点から主張を行い、交渉を実施。
約2ヶ月と短期間で問題は解決し、請求したほぼ満額である500万円を会社から回収できました。

 

【480万円回収】外資系金融機関の事例

外資系金融機関に勤務している方から、会社に対する未払い残業代請求のご依頼を受け、勝浦総合法律事務所で対応しました。

弊所弁護士が会社に対し支払いを交渉するも、合意できなかったため、手続きを労働審判に移行しました。
結果として会社が労働者に対し480万円の未払い残業代を支払い、和解が成立しました。

 

【180万円回収】外資系メーカーの事例

外資系メーカーに営業職として勤務している方から、会社に対する未払い残業代請求のご依頼を受け、勝浦総合法律事務所で対応しました。

会社側は「当該従業員は直行直帰が基本の外回り営業を担当しており、事業場外みなし労働時間制が適用される」と主張し、残業代が発生していないと主張しました。
訴訟を提起した結果、和解となり、180万円の残業代回収に成功しました。

 

悪質な退職勧奨・不当解雇であるケースも

外資系企業の雇用は非常に流動的で、PIPの実施や退職勧奨、退職パッケージの提示などが頻繁に行われています。
中には実質的に不当解雇といえるような、悪質なケースも少なくありません。

当然ですが、会社は労働者を簡単に解雇できません。
解雇を行うには、合理的で社会通念上相当と認められる理由が必要です。(労働契約法第16条)
また会社が労働者に退職勧奨を行うことは可能ですが、退職を強要することは違法です。
例えば、長期間にわたる執拗な説得、退職を断ると受ける不利益な取り扱いなどがあれば、違法な退職強要に該当する可能性があります。

弊所では未払い残業代の請求に加え、退職の条件交渉・不当解雇の慰謝料請求なども並行して進めることができます。まずはお気軽にご相談下さい。

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よくある外資系企業の3つの反論

外資系企業を相手取った残業代請求において、よく会社側から受ける反論には、以下のようなものがあります。

①「管理職だから残業代は出ない」

外資系企業に限らず会社側の主張で多いのが、「当該従業員は管理職だから残業代が出ない」というものです。従業員が管理職にあたる役職を与えられている場合、会社はこのように主張することが多いです。

労働基準法では、「管理監督者」に該当する労働者は、残業代の支払い対象外であるとされています。この点においてまず重要なのが、「管理職=管理監督者」ではないということです。
管理監督者に該当するかどうかは、業務上の権限や裁量、待遇等の実態を総合的に考慮して判断されます。

管理監督者を否定するための切り口としては、下記のようなものが挙げられます。

・経営会議などの重要な意思決定の場に参加していない
・些細な物品購入でも、上長の決裁が必要である
・残業代に見合う以上の賃金(役職手当など)が支払われていない
・一般従業員と同様にタイムカードによって勤怠管理を行っている

もし企業から「管理監督者だから残業代は出ない」と主張された場合、上記のような実態を示す証拠を集め、丁寧に反論していくことが重要です。
名ばかり管理職を立証するための証拠について詳しく知りたい方は、「名ばかり管理職を立証するための証拠」をご覧ください。

 

「部下なし管理職」は基本的に残業代を請求できる

「部下がいない」という事情は、管理監督者性を否定する重要な要素となります。

労働基準法では、管理監督者を「労働条件の決定その他の労務管理について経営者と一体的な立場にある者」と定義しています。つまり、経営者と同様の目線で会社運営を行い、他の労働者の労務管理にも関与する立場であると解されます。

このような上位の立場にある者が、部下を一人も持たずに業務を行っているというのは、現実的に考えにくいでしょう。

もちろん、部下を持たずに重要な業務を単独で行い、自由な裁量のもとで勤務している場合には管理監督者だと評価される場合もあります。しかし、一般的に言えば「部下がいない」という事情は、管理監督者性を否定する方向に強く作用します。

「部下なし管理職」の残業代請求については、「部下がいないのに管理監督者と呼べるのか|5つの事例を解説」に詳しくまとめています。

 

②「業務委託だから残業代は出ない」

業務委託や請負契約などといった形で業務を行っている場合には、労働基準法は適用されず、残業代の支払いもありません。
この点を悪用し、残業代の支払いを避ける目的で、業務委託を偽装する会社も少なくありません。

「雇用関係か業務委託か」は、契約書の形式的な文面からではなく、実際の業務実態に基づいて判断されます。たとえ業務委託契約を結んでいても、その業務が会社の指揮命令のもとで行われているような実態がある場合には、「雇用関係があり残業代を支払うべきだ」と判断されるケースもあります。

実際、弊所の解決事例でも「雇用契約が途中から業務委託契約に切り替えられていた」というケースがありましたが、業務委託契約が偽装のものであると細かく主張し、残業代請求に成功しています。
会社が「業務委託だから」と主張してきたとしても、すぐに残業代請求をあきらめる必要はありません。

 

③「年俸制だから残業代は出ない」

年俸制とは、ただ年間の給与額をあらかじめ決めておく給与体系にすぎず、「追加で残業代を支払わなくていい」という特別な制度ではありません。
年俸制であっても、従業員が残業をした場合には、会社は残業代を支払う義務があります。

会社側の反論として「年俸制の中に残業代が含まれている」と主張されることがありますが、これが認められるためには、「具体的に何円分が残業代として含まれているのか」といった情報が、就業規則や労働契約書、給与明細などに明記されている必要があります。

年俸制の残業代請求に関しては、『「年俸制は残業代なし」は誤り|固定残業代や残業代計算のポイントを解説』にて詳しく解説しています。

 

 

在職中に集めていただきたい証拠

未払い残業代の請求には、残業の事実を証明する証拠が必要です。会社を退職すると証拠は集めにくくなるため、在職中にはなるべく多くの証拠を確保しておくようにしましょう。

具体的には、以下のようなデータが残業の証拠として有効です。

・タイムカード・出勤簿
・勤怠管理システムのデータ
・パソコンのログ
・業務メール
・Googleマップのタイムライン機能
・業務日誌
・家族への帰宅メッセージ
・交通系ICカードの記録 など

タイムカードのデータや出勤簿、勤怠管理システムのデータ、パソコンのログ、業務メールなどのデータは、業務を行っていた事実とその日付・時間を客観的に証明できるものです。
しかし、これらのデータについては、社内規定などで現物を持ち出すことができない場合もあるでしょう。トラブルを避けるためにも、無理にデータを持ち出すのは避けるべきです。
データの持ち出しが困難な場合には、可能であれば、社内でコピーをとっておくか、スマートフォンなどで写真を撮っておくと良いでしょう。

また、Googleマップのタイムライン機能も残業の証拠になる可能性があります。この機能を活用すれば、過去に遡って、「いつどこにいたか」を可視化することができます。
まずは、設定がオンになっているか確認しておきましょう。

他には、業務日誌や家族への帰宅メッセージ、交通系ICカードの記録なども、証拠として有効となる可能性があります。

各証拠の残し方に関しては「サービス残業の証拠の残し方|タイムカードがないケース等も解説」にて詳しく解説しています。

また手元に証拠がないという場合でも、弁護士から会社に提出するように求めることができるので、ご安心ください。

 

残業代請求の手順

会社に対する未払い残業代の請求は、以下の手順で行います。

①弁護士へ相談する
②会社と交渉
③労働審判・裁判

残業代請求にあたってまず行うのは、弁護士への相談です。残業代請求の実績豊富な弁護士にアドバイスとサポートを受けながら、残業の証拠集めや残業代の計算を行いましょう。

次に、残業代請求の旨を会社に通知し、交渉を行います。弁護士に依頼していれば、この交渉は弁護士に代理を頼むことも可能です。
交渉で和解ができれば、残業代の回収をもって手続きは終了しますが、和解できなかった場合には、労働審判または裁判へと手続きを進めていきます。

労働審判は労働問題を解決するための手続きで、スピーディーな解決を目指せる点がメリットです。一方の裁判では、双方が徹底的に争うことになり、解決までには一定の時間がかかりますが、しっかりと主張を戦わせより正確な結論を導くことが可能です。
どちらの手続きを進めるかはケースバイケースですが、弁護士のアドバイスを聞きながら選択すると良いでしょう。

残業代請求の詳しい手順(証拠集め、計算、交渉など)については、「残業代を請求する方法とその流れ|請求タイミングも解説」を参考にしてください。

 

外資系の残業代請求は勝浦総合法律事務所へ

未払い残業代の請求を検討している方、収集すべき証拠に不安がある方は、勝浦総合法律事務所へご相談ください。とるべき対応や必要な証拠を、残業代請求の実績豊富な弁護士がアドバイスし、手続きをサポートします。

残業代は、あなたが受け取るべき給料の一部です。然るべき給料を受け取るためにも、あきらめることなく、残業代請求を行いましょう。
弊所では未払い残業代請求のご依頼については、相談料・着手金0円完全成功報酬制で承っております。

未払い残業代についてお悩みの方は、まずは無料相談をご利用ください。

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監修弁護士

勝浦 敦嗣(かつうら あつし)執筆者:勝浦 敦嗣(かつうら あつし)
所属:第二東京弁護士会所属
-監修コメント-
「解決したはいいけど、費用の方が高くついた!」ということのないように、残業代請求については初期費用0円かつ完全成功報酬制となっております。
成果がなければ弁護士報酬は0円です。お気軽にご相談ください。

 

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